2008年09月06日

パークコート神宮前−最高の立地と内装のアンバランス、定期借地の地代の割高感に投資意欲減退か

★ 東京メトロ千代田線「明治神宮前」駅より徒歩6分、JR山手線「原宿」駅より徒歩8分、東京メトロ副都心線「北参道」駅より徒歩10分、東京メトロ銀座線「表参道」駅より徒歩12分の場所に立地する三井不動産レジデンシャル分譲・竹中工務店施工・地上16階地下3階建・総戸数385戸の『パークコート神宮前』です。

 東郷神社の隣に面積13,452.16uの敷地を有するビッグプロジェクト、日本社会事業大学跡地に国が行う「神宮前一丁目民活再生プロジェクト」で、東側約10mに民間委託の留置場が合わせて作られます。

 場所としてはため息がでる最高の立地ですが、定期借地権物件で50年後に解体して更地返還となります。デザイン性のある外観・共用部分は素晴らしく、反面、専有部分の内装はあまりに標準的で、立地にそぐわないとの声が多く聞かれます。

 三井不動産レジデンシャルは最近、専有部分の装備を落とすことで価格水準を抑えているように思いますが、『パークコート神宮前』のようなハイグレード住宅にまでその影響が及んでいるようです。

 ともかく、総戸数385戸をこの地合いで売り切らなければならないところが、同じ定借物件とは言え、バブリーな波に乗れた『広尾ガーデンフォレスト』とは異なるところです。当初高すぎると言われた販売予定価格は、夏季休暇後に値下げ案内となりました。

 標準相場をごくおおまかに試算すると、348万円[明治神宮前一昨年坪単価]×1.416[地価上昇補正]×1.025[駅距離補正]=坪単価505万円となりました。定期借地物件ですので、この8割掛とすると、標準坪単価404万円程度となります。

 情報では、専有面積73uで7,700万円台(坪単価350万円程度)、南向き13階82.7uで8,400万円(坪単価335万円程度)ですので、意外と安く感じます。しかし、地代部分まで含めると、前者で坪単価567万円程度、後者で坪単価533万円程度となり、標準相場を超えてくる計算です。

 しかし、大きな誤算は、もはや投資用に不動産を購入しようとする層が減ってきていることでしょう。『パークコート神宮前』は、自宅用と言うより、利殖用としての需要が見込めるロケーションだからです。会員一次は今月販売開始予定、来年4月下旬の入居予定までの完売はなかなか難しそうですが、まずはその売れ行きに注目です。

公式ホームページ ⇒パークコート神宮前

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posted by フェアリンク at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(1) | 完売物件